2000/5/28 阪神論

 最近のマスコミの論調を聞いていて、どうしても我慢ができないのでこの際言わせてもらいます。森首相、あなたは偉い。「日本は神の国」……その通りではないですか。正しいことを言っているのに、どうしてあのようにバッシングを受けなければならないのか。理解できません。
 しかし、森さん、たしかにあなたの言い方も悪かった。あれでは誤解を与えてしまう、というのも事実です。そこで、私が、この場を借りて、森さんが本当に言いたかったことを書かせていただきます。つまり、森さん、あなたが言いたかったのは、要するに、「日本は阪タイガースの国である」と、そういうことだったのですよね?そうはっきりと言えば、誤解を与えなかったのに、やはり巨人ファンに遠慮してしまったんでしょうか。たしかに、「日本は巨人の国ではない」とはっきり言ってしまっては、巨人ファンを傷つけることになってしまいます。しかし、実際は、いくら巨きいとはいっても「巨人」はしょせんですから、神の国である日本は、巨人の国であろうはずはないのですよね。とすると、森さんのあの表現は、相手を傷つけずに、かつ真実は曲げない、というまことに日本的な美徳から、慎重に選ばれた、絶妙の表現だった、ということになります。しかし、基本的にがさつな巨人ファンやマスコミは、その辺の微妙なニュアンスというのを理解する能力がないのです。そこを忘れていたのは、失敗だったかもしれませんね。
 考えてみれば、日本の神は、世界を創造した神、つまり世界から区別される神であるような、キリスト教的な神とはまったく違います。日本では、「一木一草に神が宿る」のです。ご飯粒にも七人の神様がいるのです。すべては神であり、神と世界は一つなのです。これを、阪神論 pantheism と言います。
 いやー、森さん、あなたは深い!