■ 2003/10/06

 前、留守電FAXを買いかえた、という話を書きました。で、買いかえて以来困っていることがありまして、それは、外出先から留守電をリモート再生することができなくってしまったことです。といっても、その機能がついていないということではありません。前の留守電と同じく、外出先から自分のところに電話をかけて、暗証番号を入力して録音内容を聞く機能はついてます。暗証番号も設定してあります。ただ……再生するやり方がわからないのです。ええ、やり方はもちろん、マニュアルに書いてあります。……えーとつまり、マニュアルがどっかいったのです。前の留守電だったら#の後に暗証番号だったんですが、今度のは違うみたいです。#じゃなくて*か、とか、番号の前じゃなくて後か、とかいろいろやってみたのですがだめです。困ったなあ、と本体の方もいろいろいじっていたら、「キノウ」とかいうところに「テンソウサキ トウロク」とかいうのがあります。これはつまり、たぶん留守電が来たら内容を転送してくれるということだな、と思ったので、携帯(PHS)の番号を登録してみました。しばらくたったある日、誰もいないはずの自宅から携帯に電話がかかってきました。おお!これは転送!なかなか感動的です。いちいち「留守電はいってるかな」と自宅に電話をかけるより、こちらの方が便利です。さて、今回は暗証番号も認識され、めでたく留守電が伝言を伝えてくれました(秘書ロボット、て感じですね)。ところが……そのときたまたままわりがうるさかったので、なんと、何言っているのか聞き取れなかったのです……。これじゃだめじゃんか……。やっぱりこっちから掛けて再生させるしかない、と、自宅に電話を掛け、#暗証番号、*暗証番号、#暗証番号#……などひととおり試してみたのですが、やっぱりだめでした。どうも、便利なようでそうでもないか……とがっかりしていたら、再び、自宅から電話です。あれ?また?と思ったのですが、すぐわかりました。つまり、さっき私が掛けた#ピポパ、*ピポパ、などの音が留守電に録音され、それが再び転送されてきた、というわけです。転送は、録音されているすべての録音を再生してくれたので、めでたく、さっき聞き取れなかった録音も聞きなおすことができました。なるほど!つまり、転送された録音が聞き取れなくてもう一回聞きたいときは、自分で自分の家に掛けて何か録音してやればいいわけだ(「あのー、聞き取れなかったんでもう一回転送してもらえますか?」でも、もちろんいい)。というわけで、すべての問題は解決し、マニュアルをなくした、という失敗のおかげで、かえって便利なシステムをつくることができた。……のだろうか。なんかしゃくぜんとしない。けっきょく、再生させるやりかたはわからないまま。気になる。
 『テレプシコーラ』、単行本では待ちきれなくて、掲載誌『ダヴィンチ』でチェックしはじめて二回目の『ダヴィンチ』発売日でした。が、気のせいか、なんか私が買い始めてから『テレプシコーラ』ストーリーの進行が遅くなってしまった。うーん、結局じれったい。
コガモ  そうそう!先週末、乞田川でコガモを4羽確認しました。ついにカルガモ以外のカモが戻ってきたのです。地味な模様で、雌とエクリプスのようです(カモ類の雄は、日本に渡ってきたばかりの時は非繁殖期の地味な模様で雌と区別が付きません。これをエクリプス(日食、月食の「食」の意)といいます。)

■ 2003/10/10

 今日、授業の帰り、留守電がPHSに転送されてきました。最初にかかってきたときはまた聞き逃してしまったのですが(ていうかPHSを留守電にしていた)もう、あわてません。前回書いた、秘技!!留守電返し!!(という思い切り邪道な技)でもって、無事、留守電を聞くことができました。えーと、何なに?………………Σ(゜□゜;………………原稿催促でした………………(−。−;)
 やっぱ……転送設定やめよかな……いや、ウソです!ていうか、書きます!書きます!(@坂上二郎)いやむしろ、書いてます!書いてます!(@Mr.○リック)
 というわけでいろいろ書くことがなくはないのですが、自粛します……。ただ、前でらさんのうちで聞かせてもらって、買います!買います!と決意したCD2枚がamazonから届きまして、MDにダビングして電車の中で聞いているんですが、これがまた……来てます!  シップビルディング 冨田ラボ バンドワゴン 鈴木茂 でございます。1枚のMDに連続して入れたので、最初は、鈴木茂のがはじまっても、一瞬、前のCDの続きか、と思ったぐらい、ある種共通する雰囲気ものがあると思うのですが(時代差は30年)どちらもなかなかいい。特に、「冨田ラボ」。冨田恵一は、中島美嘉のアレンジもやっていて、この人について、私はかつて、全然更新していない音楽コーナーで「注目したい」などと書いていました。それをでらさんは覚えていてくれたのですが、私自身はそんなことを書いたのをすっかり忘れていた、という(−。−;) ま、というわけで、音楽についてあれこれ言うのは難しいのでやめますが、まあとにかくかっこいいです。MisiaのEverythingもこの人だったんですね。


■ 2003/10/11

 カモ日記:いそがしくて週末しかカモが見られなく、残念なのですが、今日はコガモが13羽に増えていて、さらに、オナガガモも一羽発見!これも、エクリプスだと思います。ちょっとはっきりしない写真で申し訳ないですが……
  

ちなみに左下が、繁殖羽のオス、右下がメス(去年撮った写真です)。上は、クビのところが白くなりかけているのでエクリプス、と判断したのですが、どうなんでしょうね。難しいです。ほんとはくちばしの色で判断するらしいですが、修行がたりないのでまだよくわかりません……。
オス  メス
 えーと、この日記は気分転換に更新しているのです。ほんとです……。

■ 2003/10/15

 都立大学の国文科の人からメールが来ました。都立大学国文学専攻の学生と院生の有志が、東京都立大学の「改革」に関する声明を載せたHPを作ったそうです。
 東京都立大学という大学があります。都立大学?そんな大学あるの?なんて人もいるかもしれませんが、今で言うと、宮台真司がいる大学、ていえば一番通りがいいかなあ。
 さて、いま、この大学が揺れに揺れています。ご存知のように、現在全国的に「大学改革」の嵐が吹き荒れています。まあようするに大学のリストラということなのですが、はっきりいって、お金儲けの役に立たない研究は無駄だからつぶしてしまえ、ていう流れですよね。で、都立大学も、その流れの中で、改革計画が進められました。この「改革」には、もちろん、あの慎太郎ちゃんもかんでいました。知事は、2000年ごろから、「ドラスティックな大学にする。名前も変え、理想の大学をつくる」「都では私がいちばん偉いんだから、だめならつぶしてしまえばいい」などと発言していたそうです。そうして、2001年、都立大学の改革についての「大学改革大綱」が発表されました。
 ところで、東京都立の大学としては、他にも、都立科学技術大、都立短期大、都立保健科学大とう三つがあります。で、何にもついていない都立大学、というのは、人文、法、経済、理、工、の5学部から成る、八王子にある総合大学です。さて、上記の「大学改革大綱」は、この都立の4大学を統合し、独立行政法人化して、人文、法、経済、理、工、保健科学の6学部にする、という内容でした。この計画もいろいろ問題はあったわけですが(B類(夜間部)廃止や、大幅な教員定数削減を前提としている)まあそれでも大学側と都側はいろいろと協議を重ね、準備を進めていたのだそうです。
 ところが、今年の8月1日、石原知事は突然この「大学改革大綱」を白紙化、4大学を廃止し、新大学を2005年度に開設する構想を発表したのです。この構想は、総長とは別に知事が理事長を任命、国公立大では初めて教学と経営を分離、都市教養・システムデザイン・保健福祉・都市環境学部の4学部を設ける、という内容だそうです。しかもこの大綱白紙化と新構想の話は、大学側(特に都立大学)にはまったく伝えられずに、突然、一方的に発表されたのだそうです。そして、この構想では、現在の都立大文系学部は「都市教養学部」なる学部に吸収されるそうですが、その際、日本文学、中国文学、英文学、ドイツ文学、フランス文学、日本語教育、などの各学科は、消滅します(教師は「エクステンションセンター」なる別組織に配置されるらしいが、そこでは学部の専門科目も、大学院の授業も担当することが出来ない)。ということは、今それらの学科にいる学生は、将来、先生がいなくなってしまうのです。つまり、文学系の学科は壊滅的な打撃を受けるわけです。
 ていうか、石原慎太郎、あんた作家じゃないのかよ……。まあ、今や誰もそんなこと思ってないか。そもそも、この人物に一貫した思想だの立場があると思う方が間違いですね。「都では私がいちばん偉いんだから、だめならつぶしてしまえばいい」て……こんなことを公の場でまじめに発言する人間て……お前はジャイアンか。はっきりいって笑うしかないですが、こんなやつに権力をもたしちゃいかん。てことは都立大はのび太か。助けて、ドラエも〜ん!

 ただね……。都立大学は、現在八王子市にあるのですが、もとは目黒区にありました。1991年に、移転したのです。が、この移転構想自体が、「産官学協同」をうたい、事実上の夜学つぶし(都心から遠く離れると勤労学生は通えない)でもあった、極めて反動的なものだったわけです。それに対して、当然反対運動もあり、私が1985年に入学する前年はかなり盛り上がったようです。が、それも、移転が決定してしまうと急速に収束し、私が入学した時は、ほとんど跡形もない状態でした。そんな中、ほとんどたった一人で移転反対運動を受け継ぎ、移転白紙撤回を訴えて活動しているKさんという学部生がいました。彼は、都の移転構想の本質がどこにあるか、いかに反動的なものか、ということを、たった一人で取材し、調査し、ビラやパンフレットを通じて発表しつづけました。彼の取材は綿密で、分析は非常に鋭い、的確なものでした。しかし、学内のほとんど誰も、彼の声に耳を傾けようとしませんでした。彼の声は「いまさら何を言っているんだ」と黙殺され、多くの教師らは「新しい校舎になる」とうきうきと移転準備を進めていました。さて、今石原の横暴に怒り、新大学の構想に反対している人の中に、当時移転に反対せず、Kさんの意見を冷笑、ないし黙殺していた人が少なからず含まれているはずです。それを思うと、正直いって、複雑な心境がします。石原「改革」も、10年前の移転も、その反動的な性格はほとんど同じだったはずなのに……。
 移転が決定したとき、たしか、仏文のある教授が、「これは都立大学の終わりのはじまりだ」と言ったという話を聞きました。とすると、今回の新大学構想は、「都立大学の終わりの終わり」ですかね。いや、仏文の教授は、すでに「終わりの終わり」て言ってたんだっけな?……
 とまあ、こんな昔話を、しかも自分が何をしたわけでもなく、移転後もずるずる都立大に残っていろいろお世話になったくせに、エラソウに言うというのはイヤミなのでもうやめます。
 あとね、世の中にはいろいろ問題はあるのに、なんか、単に自分がその大学の出身者だから、ていうだけで、こうまで長々書いてしまうというのは、なんか愛校心とかそういうもんのなせるわざか、と思われたらいやなんですけどね……。まあでも、今回このようなむちゃくちゃな「改革」が通ってしまったら、それは都立大だけではなく、他の大学の「改革」にも悪影響を与える可能性もあるわけです。というわけで、石原の大学つぶしを許すな!私は抗議します。

それ関係のリンクです。

●都立大の危機 --- やさしいFAQ 独文の岡本氏作成。わかりやすいです。

●東京都立大学国文学専攻 学生・院生有志の会によるアピールサイト

●石原都政の下での都立大学改革問題を考えるホームページ いろいろ集まっていて便利。

●都立大総長、石原知事の新大学構想に抗議声明(asahi.com)

● 2003年10月7日東京都立大学総長・声明「新大学設立準備体制の速やかな再構築を求める」

● 2003年9月25日東京都立大学人文学部抗議声明

●仏文専攻の緊急アピール

●人文五専攻再々質問状

●独文専攻『「都立の新しい大学の構想」についての私たちの見解』

●東京都立大学・短期大学教職員組合「新大学づくりに向けて、今こそ全構成員が信頼しあい団結して民主的検討手続きを再構築しよう!!」

●英文学専攻教員有志からのアピール

●ドイツ文学専攻「東京都立大学でいま起きていること―ご報告とお願い―」



永野潤著『図解雑学 サルトル』(ナツメ社)発売中!

10月16日(木)9:30pm〜11:30pm
森学カルテット(森学 ts. 永野潤 p. 他)チャージ600円
多摩センター  bar Zealous 042-338-0412 多摩市落合1-7-12 ライティングビルB1

10月22日(水)8:00pm〜11:00pm
村田BAND(村田正洋 tp. 小川銀士 sax. 宮野大輔 dr. 永野潤 p. 佐藤えりか b.)1,800円
調布 GINZ 調布市小島町 2-25-8 フジヨシ小島ビルB1 TEL&FAX 0424-89-1991

このバンドのCDが出来ました!
Beautiful Fingers/Masahiro Murata \1,500
お問い合わせは永野、またはGINZまで。

11月9日(日)8:00pm〜9:00pm
ボッサ・トレス(藤村慶子vo. g. 鈴木亮b. 永野潤p.)ドリンク付き500円
下北沢 美容室パラッツォ 03-3469-1246 世田谷区北沢3−21−5 ユーワハイツ北沢1F

11月29日(土)8:00pm〜
三枝数也BAND(三枝数也 b. 永野潤 p. 他)
甲府 JAZZ INN ALONE(055-232-2332)甲府市中央4-3-25地図  
   




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2001年以前の日記 (不要ファイルを削除して空きを作ったので、古い日記全部復活させました。)